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2006/07/25(火)
『昼間の電話』
11時頃電話が鳴り、出た所、聴いたことの無い女性の声で 「井藤さん?」
「はい」 「ユラさん?」 「はい」 変な親しげで、独特の声の抑揚が、これは電話セールスとすぐに察するのだけれど、ちょっと時間も合ったので、付き合うことにしました。
私の「はい」のあと、5分間ひたすら一方的に話すだけ。わずかの間をもあけたら、 「結構です」といわれるだろう事を恐れるかのように、ひたすら話す。
相手が聞いているのかの確認もしない。
私は「はい」の後、一言も声を発していないのに、仮に受話器を机に置き、他の事をしていても、きっとひたすら話し続けるのだろう。
その女性の声は、基本的に高飛車な言い方なのだが、よく聞いていると、気の弱さ、おどおどした感が伝わる。それを覆い隠すには、あの言い方しかないのかもしれない。

電話セールスでも、商売になるから、こういう電話が後をたたないのだろうが、顔も知らない人と電話でコミニュケーションを取り商いを成立させようとしているのなら、商売が成立しようが不発に終わろうが、電話を受けた側が、切った後何らかの癒しが感じられるようでなければ、そして、掛ける側は、電話を受けている微妙な心理的な動きをキャッチできる繊細さが無ければ、なかなか、1本の電話で、チャンチャンとなるのは難しいでしょうね。

でも、この電話で「3万の化粧品のモニターに」といわれた時私の心はこの高飛車なおばさんの話に心が動きました。
そこで初めて 「はい」 の次の声を発しました。
「もしもし、ただですか?」 ひたすら話し続けたその方は何故かふた呼吸ぐらいの間をあけ、 「特別価格1万円です」
「それでは、結構です。お疲れ様でした」(ただならもっと話に乗っちゃたかも。ただより怖いものは無いと知りつつも)

返事が無かったので私はそっと受話器を置きました。


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